*************** 名歌鑑賞 ***************


世間は 空しきものと あらむとぞ この照る月は
満ち欠けしける
                詠み人知らず
                
(よのなかは むなしきものと あらんとぞ この
 てるつきは みちかけしける)

意味・・世の中はかくも空しいものであることを
    示そうとして、なるほど、この照る月は
    満ちたり欠けたりするのだなあ。

    膳部王(かしわでのおおきみ)が亡くなり
    詠んだ歌です。

    照る月は満月のようにまん丸い月であっ
    てほしいが、欠けてゆく。これと同じ様
    に人も、元気盛りの時代があれば老いて
    ゆく時代もやって来る。人が亡くなった
    からといって嘆き悲しんでばかりいては
    だめといっている。

出典・・万葉集・442。