**************** 名歌鑑賞 ****************
思ひきや 鄙の別れに 衰へて 海人の縄たき
漁りせむとは
小野篁
(おもいきや ひなのわかれに おとろえて あまの
なわたき いさりせんとは)
なわたき いさりせんとは)
詞書・・隠岐(おき)の国に流されていた時に詠んだ歌。
意味・・考えてもみなかったことだ。親しい人たちと
別れて遠い田舎で心身ともに弱り果てたあげ
く、漁師の使う網を引っ張って、魚を取ろう
とは。
別れて遠い田舎で心身ともに弱り果てたあげ
く、漁師の使う網を引っ張って、魚を取ろう
とは。
注・・海人の縄たき=漁師が用いる網の縄や釣り
縄をたぐって。「たき」は長く延びたものをあ
やつること。
隠岐国=島根県隠岐島。
流される=流罪になること。遣唐使として唐
に行かなかったため。
隠岐国=島根県隠岐島。
流される=流罪になること。遣唐使として唐
に行かなかったため。
作者・・小野篁=おののたかむら。802~852。834
年遣唐副使として任ぜられたが進発しなか
ったので隠岐国に流罪、7年後に召還。参議・
従三位。
出典・・古今和歌集・961。
出典・・古今和歌集・961。
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