***************** 名歌感賞 *****************


荒き風 防ぎしかげの 枯れしより 小萩が上ぞ
静心なき
                 桐壺の更衣の母

(あらきかぜ ふせぎしかげの かれしより こはぎが
 うえぞ しずこころなき)

意味・・荒い風を防いでいた木陰が枯れてしまって以来、
    小萩の上は心静かでありません。

    世間のきびしい風当りを防いでいた桐壺の更衣
    が亡くなってから、若宮の上が心配で、落ち着
    きません。

    桐壺の更衣が亡くなって、幼子の事を心配して
    更衣の母が詠んだ歌です。

 注・・小萩=ここでは幼子、源氏の君、若宮の意。
    更衣=女御につぐ宮廷に仕える女官。
    女御=天皇の配偶者。
 
作者・・桐壺の更衣の母=きりつぼのこういのはは。
    源氏物語の桐壺の巻の登場人物。
 
出典・・源氏物語・桐壺の巻。