*************** 名歌鑑賞 **************

 
朝夕に 花待つころは 思ひ寝の 夢のうちにぞ 
咲きはじめける
                崇徳院
 
(あさゆうに はなまつころは おもいねの ゆめの
 うちにぞ さきはじめける)

意味・・朝に夕に花の咲くのを待つ頃は、思い寝の夢
    の中では、花は咲き始めている。
 
    恋が実りつつある状態です。

 注・・朝夕に花待つ=一日中、花(乙女)を思いつつ。
    思ひ寝=人を思いつつ寝ること、花を思いな
     がら寝ることの両意。

作者・・崇徳院=すとくいん。1119~1164。平安時代
    後期の天皇。保元の乱で破れ讃岐に流された。
    西行・藤原俊成と親交。
 
出典・・千載和歌集・41。