**************** 名歌鑑賞 **************

 
花鳥の 色にも音にも とばかりに 世はうちかすむ
春のあけぼの
                 心敬
           
(はなとりの いろにもねにも とばかりに よは
 うちかすむ はるのあけぼの)

意味・・春の曙の、あたり一面かすんだやさしい
    美しさは、花の色にも鳥の声にもたとえ
    ようがない程の風情があるものだ。

 注・・とばかりに=花の色も鳥の声も及ばない
     ほどに。「と」の受ける内容を限定す
     る意を表す、・・とだけ。

作者・・心敬=しんけい。1406~1475。権大僧都。
 
出典・・寛正百首(岩波書店「中世和歌集・室町篇」)