************** 名歌鑑賞 ****************


鶯に 夢さまされし 朝げかな  
                   良寛

(うぐいすに ゆめさまされし あさげかな)

意味・・短い春の夜は明けやすく、見続けていた夢も
    美しい鶯の声によって覚まされた。名残り惜
    しい夢ではあったが、鶯のさえずる夜明けは、
    まことに素晴らしいことだ。

 注・・朝げ=朝明け。夜明け。

作者・・良寛=りょうかん。1758~1831。新潟県出
    雲町に左門泰雄の長子として生まれる。幼名
    は栄蔵。

出典・・谷川敏朗著「良寛全句集」。