*************** 名歌鑑賞 *************

 
すぎふかき かた山陰の 下すずみ よそにぞすぐる
ゆふだちの空    
                 藤原良経

(すぎふかき かたやまかげの したすずみ よそにぞ
 すぐる ゆうだちのそら)

意味・・杉の木立の深い片山陰の下で涼んでいると、
    よその場所に夕立を降らせた雲が空に広が
    って涼気が感じられる。    

 注・・かた山陰=片山陰、「片山」は一方が険し
     く他方がなだらかな山、その山かげ。
    よそにぞすぐる=他の場所に降り過ぎた。

作者・・藤原良経=ふじわらのよしつね。1169~
    1206。摂政太政大臣、新古今仮名序の作者。

出典・・岩波書店「中世和歌集・鎌倉篇」。