*************** 名歌鑑賞 ***************

 
花も見つ 月もめでつ 世の中に あるかひなしと
いふはたが言
                熊谷直好

(はなもみつ つきもめでつ よのなかに あるかい
 なしと いうはたがこと)

意味・・花も存分に見た。月も十分に賞美した。それ
    なのに世の中に存在する甲斐が無いというの
    は、一体誰の発言か。

    十のうち九つ満足している人が、一つ不満が
    あると言ってそれを愚痴ったり、それで悩ん
    でいるような人を戒(いまし)めた歌です。

作者・・熊谷直好=くまがいなおよし。1782~1862。
    岩国藩士。香川景樹に師事。

出典・・小学館「近世和歌集」。