**************** 名歌鑑賞 ***************


ラジオなる この絃の音や 人間の 千万年の
歴史にかかる
                 明石海人

(ラジオなる このいとのねや にんげんの せんまん
 ねんの れきしにかる)

意味・・ラジオが普及され、初めて音楽放送を聞いた。
    弦楽器の音楽を身近に聞けるようになり嬉し
    い。文明の利器を思わせるものだ。人類の千
    万年もの間の進化の賜物なのだ。

    ラジオは大正14年3月に放送開始された。作者
    が療養所の中で聞いたのは昭和10年です。そ
    の時に詠んだ歌です。

 注・・絃(いと)=弦楽器。

作者・・明石海人=1901~1939。ハンセン病を患い
    岡山県の愛生園で療養。手指の欠損、失明、
    喉に吸気管を付けた状態で歌集「白描を出
    版」。

出典・・荒木力著「よみがえる万葉歌人・明石海人」。