*************** 名歌鑑賞 *****************


朽ちゆくも なにかおしまむ うき世には かへらぬみちの
谷のしばはし
                    萩原宗固

(くちゆくも なにかおしまん うきよには かえらぬ
 みちの たにのしばみち)

意味・・朽ちてゆくのもどうして惜しむ必要があろうか。
    俗世には戻らないと決心してたどって来た道の
    通る谷の芝橋は。

    乗りかかった船です。乗って漕ぎ出した船から
    は降りることが出来ないことから、一旦手をつ
    けてやり出した以上は、途中でやめたり、手を
    引いたり出来ないということで、決心の気持ち
    を詠んでいます。

作者・・萩原宗固=はぎわらそうこ。1703~1784。幕府
    の与力。冷泉為村に師事。

出典・・小学館「近世和歌集」。