**************** 名歌鑑賞 ****************


紅の 薄染め衣 浅らかに 相見し人に 
恋ふるころかも

(くれないの あさそめころも あさらかに あいみし
 ひとに こうるころかも)

意味・・紅の薄染めの着物の色のように、ほんの淡い気持
    で逢った人なのに、その人に恋焦がれている今日
    この頃です。

 注・・浅らかに=心のこもらないさまを表す。
    見し=対面した、会った。

出典・・万葉集・2966。