*************** 名歌鑑賞 **************


松杉の 上野を出れば 師走かな
                  長谷川馬光

(まつすぎの うえのをでれば しわすかな)

意味・・常盤木である松や杉がこんもり茂っていて、
    季節の移り変りもあまり感じられない上野
    の山を出て、町へおりて行くと、町は師走
    で、上野の山とはうって変わったあわただ
    しい人々の生活が見られることだ。
    
 注・・松杉の=松や杉の木の茂っている。
    上野=江戸の北東部の上野の山(今の上野
     公園あたり)。
    師走かな=町は歳末で、あわただしい気配
     に満ちている。

作者・・長谷川馬光=はせがわばこう。1685~1751。
    山口素堂門下。

出典・・小学館「近世俳句俳文集」。