*************** 名歌鑑賞 ***************


大晦日 定めなき世の 定めかな
                    井原西鶴

(おおみそか さだめなきよの さだめかな)

意味・・この世ははかなく定めのないものであるが、
    借金取りに追われる大晦日だけは毎年きちん
    とやって来る。これこそ定めのない世の定め
    というべきであろう。

    当時の大晦日は一年の決算期。借金の支払い
    をしなければならない定めがあった。この日
    に支払いが出来そうにない者はなんとか取り
    立てから逃がれようとしたものである。

    自分の思った通りにいかず、本当にいろいろ
    な事があった一年でしたが、ともかくも平凡
    ながら大晦日を迎える事が出来ました。来年
    もよろしくお願い致します。

 注・・定めなき世=無常な世の中。常に変化する世
     の中であり、明日はどうなるか決まってい
     ないこと。
     
 作者・・井原西鶴=いはらさいかく。1642~1693。
     小説・世間胸算用ゃ好色一代男が有名。

出典・・小学館「近世俳句俳文集」。