**************** 名歌鑑賞 ****************


立遅れ 立遅れ生きて ゆく事の これ迄のごとく
これからもまた
                清水房雄

(たちおくれ たちおくれいきて ゆくことの これまでの
 ごとく これからもまた)

意味・・これまでの生き様を振り返り、立遅れ立遅れ生きて
    来たけれど、これからもまた、このような生き方を
    是として生きてゆくことだろう。

    じっと立ち止まって納得するまで考えあぐねて踏み
    出す姿です。結果として歩みは遅れるが、生き方は
    変えられず、これからも同様であろうと思っている。
           要するに不器用な生き方です。

 注・・考えあぐねる=あれこれと考えても、いい知恵が出
     てこないこと。どうしたらいいか結論が出ないで
     困ってしまう。
    
作者・・清水房雄=しみずふさお。1915~2015。東大卒。
    土屋文明に師事。昭和女子大教授。

出典・・杉山喜代子著「短歌と人生」。