************** 名歌鑑賞 ****************
いつにても 我玉の緒を 断つすべを 知れる身をもて
何のなげきぞ
柳原白蓮
何のなげきぞ
柳原白蓮
(いつにても われたまのおを たつすべを しれる
みをもて なんのなげきぞ)
みをもて なんのなげきぞ)
意味・・私はいつでもわが生命を自ら断つすべを知って
いるつもりなのに、なにを嘆くのであろうか。
いるつもりなのに、なにを嘆くのであろうか。
白蓮は三度結婚している。16歳の時北小路資武
と結婚して暴力沙汰が絶えず21歳で離婚。28歳
の時富豪伊藤伝衛門と結婚。父と子ほどの年齢
差の上に教養のなさ、伯爵の父をもつ白蓮との
身分の不釣り合い。その上妾を持つ夫。38歳で
離婚。この間、何度か自殺を図ったという。そ
の後、社会運動家と結婚した。
人間的な真実の愛情に生きたいと、思い悩んで
いた頃に詠んだ歌です。
と結婚して暴力沙汰が絶えず21歳で離婚。28歳
の時富豪伊藤伝衛門と結婚。父と子ほどの年齢
差の上に教養のなさ、伯爵の父をもつ白蓮との
身分の不釣り合い。その上妾を持つ夫。38歳で
離婚。この間、何度か自殺を図ったという。そ
の後、社会運動家と結婚した。
人間的な真実の愛情に生きたいと、思い悩んで
いた頃に詠んだ歌です。
注・・玉の緒=命。
作者・・柳原白蓮=やなぎはらびゃくれん。1885~1967。
東洋英和女学校卒。父は伯爵。三度結婚。佐々木
信綱に師事。
東洋英和女学校卒。父は伯爵。三度結婚。佐々木
信綱に師事。
出典・・歌集「幻の華」(東京堂出版「現代短歌鑑賞事典」)
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