**************** 名歌鑑賞 ****************


ふそくをば となふる家は おそろしく なかなかもって
寄りつけぬなり 

(ふそくをば となうるいえは おそろしく なかなか
 もって よりつけぬなり)

意味・・福の神としては、不足ばかり言っている家には、
    いくら福を運んでいったところで、入ったとた
    に、「何だそんな程度の福しか持って来ていな
    いのか」と文句を言われそうで、恐ろしくて近
    寄れない。だから、いつまでも福の神は入って
    いかないのだ。

    福の神の立場で詠んだ歌です。

 注・・なかなか=中途半端だ。かえってそうしない方
     がましだ。なまじっか。
    もって=原因・理由を表す。・・のせいで。

出典・・山本健治著「三十一文字に学ぶビジネスと人生
    の極意」。