*************** 名歌鑑賞 ****************
ひと夜寝て 憂しとらこそは 思ひけめ 浮き名
立つ身ぞ わびしかりける
詠人知らず
(ひとよねて うしとらこそは おもいけめ うきな
たつみぞ わびしかりける)
詠人知らず
(ひとよねて うしとらこそは おもいけめ うきな
たつみぞ わびしかりける)
意味・・ただ一夜共寝をして、きっと私のことを嫌だと
思ったのだろう。あの人はその後訪れて来ない
が、一夜だけで評判が立った自分の身を思うと
わびしいことである。
思ったのだろう。あの人はその後訪れて来ない
が、一夜だけで評判が立った自分の身を思うと
わびしいことである。
「物名歌」で、十二支の前半の「子・丑・寅・
卯・辰・巳」の名が入っています。
卯・辰・巳」の名が入っています。
注・・寝て=「寝」に「子」を掛ける。
憂しとら=「憂し・とら」に「丑・寅」を掛け
る。「ら」は語調を整える接尾語。
けめ=「けむ」の已然形。・・したのだろう。 浮き名立つ身=「浮・立つ・身」に「卯・辰・
巳」を掛ける。
出典・・拾遺和歌集・429。
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