*************** 名歌鑑賞 ****************


むかし いじられたがしうと きついみそ
                     柳水
(昔 弄られたが姑 きつい味噌)

意味・・「私が嫁に来た時には、姑(しゆうとめ)は
    しっかり者で随分泣かされたが、今思って
    も、よく辛抱したと思う」という自慢話を
    始めている。こんなところへ嫁に来て、大
    変だと、行く先を考えこんでいる花嫁。順
    送りだから、今度はおまえの番だといわぬ
    ばかりに聞こえるが、そんな苦労はさせな
    いというつもりかも知れない。

 注・・いじられた=弄られた。弄(もてあそ)ぶ。
     意地悪された。
    きつい=はなはだしい。
    みそ=味噌。「味噌を上げる」の略で自慢
     をする、手前味噌の意。

作者・・柳水=伝未詳。江戸時代宝暦期(1760年頃)
    の川柳作家。

出典・・川柳評万句合(小学館「日本古典文学全集・
    川柳」)