*************** 名歌鑑賞 ****************
浪もなく 風ををさめし 白河の 君のをりもや
花はちりけん
西行
花はちりけん
西行
(なみもなく かぜをおさめし しらかわの きみの
おりもや はなはちりけん)
おりもや はなはちりけん)
意味・・四海波静かに、風も枝を鳴らさぬまで、統治されて
いた白河院の御世でも、やはりこうして花は散った
ことだろう。
いた白河院の御世でも、やはりこうして花は散った
ことだろう。
花が散るのを惜しんで詠んだ歌です。
四海波静かに出来るほどの白河院でさえ、花を散ら
す風は治められなかっただろう、と諦めた気持です。
四海波静かに出来るほどの白河院でさえ、花を散ら
す風は治められなかっただろう、と諦めた気持です。
白河院は「賀茂川の水、双六の賽、三蔵法師、これ
ぞ我が心にかなわぬもの」と嘆き、その権威を誇っ
たという逸話があります。
花は散り、人は年を取り老いて行く、という無常観
を詠んでいます。元気な今なら海洋の怒涛にも荘厳
な山岳にも接する事が出来る。老いたら何も出来な
いのだぞ、 若い今の内にやりたいことはやり遂げる
のだぞ、といっているみたい。
ぞ我が心にかなわぬもの」と嘆き、その権威を誇っ
たという逸話があります。
花は散り、人は年を取り老いて行く、という無常観
を詠んでいます。元気な今なら海洋の怒涛にも荘厳
な山岳にも接する事が出来る。老いたら何も出来な
いのだぞ、 若い今の内にやりたいことはやり遂げる
のだぞ、といっているみたい。
注・・白河院=1055~1129。72代天皇。後拾遺和歌集・
金葉和歌集の撰集を命じる。
無常=いつも変化していること、全ての物が生滅
変転してとどまらないこと。
作者・・西行=さいぎょう。1118~1190。
出典・・山家集・107。
金葉和歌集の撰集を命じる。
無常=いつも変化していること、全ての物が生滅
変転してとどまらないこと。
作者・・西行=さいぎょう。1118~1190。
出典・・山家集・107。
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