*************** 名歌鑑賞 ****************


道のべの 朽木の柳 春来れば あはれ昔と
しのばれぞする    
                     菅原道真

(みちのべの くちきのやなぎ はるくれば あはれ
 むかしと しのばれぞする)

意味・・道のほとりの朽ち木の柳は、春が来ると、
    ああ、昔はさぞ美しく茂ったことであろう
    と思われることだ。
    作者自身の境遇を顧みて詠んでいます。

 注・・朽木の柳=ほとんど枯れかかった柳の木。
     左遷されて世に埋もれている自分の姿を
     見ている。
    あはれ昔としのばれぞする=ああ、昔はさ
     ぞ美しく茂った事であろう。世に時めい
     ていた頃の自分の追懐をこめている。

作者・・菅原道真=すかわらのみちざね。845~903。
    従二位右大臣。大宰権帥(そち)に左遷された。

出典・・新古今和歌集・1449。