*************** 名歌鑑賞 ****************


風ふけば 波のあやをる 池水に 糸ひきそふる 
岸の青柳
                      源雅兼  
        
(かぜふけば なみのあやおる いけみずに いとひき
 そうる きしのあおやぎ)

意味・・風が吹くと、綾織物のように波立っている池の
    水に、糸を引き加えるように吹き寄せられてい
    る岸辺の青柳だなあ。

    池の水が波紋を描いている美しい景色に加えて、
    清々しい若葉の柳が揺れているさまを詠んでい
    ます。

 注・・あや=波の紋様、綾織物に見立てる。

作者・・源雅兼=みなもとのまさかね。1079~1143。
    権中納言。

出典・・金葉和歌集・25。