*************** 名歌鑑賞 ****************


思ひ出よ みちははるかに なりぬとも 心のうちは
山もへだてじ
                   源道済
             
(おもいいでよ みちははるかに なりぬとも こころの
 うちは やまもへだてじ)

意味・・私のことを思いだしてください。道は遠くなって
    二人の間は隔たったとしても、心の中はどんな山
    だって隔てないでしょう。私もひたすらあなたの
    ことを思っています。

    親しい人と分かれて遠くに行く時に詠んだ歌です。
    遠くに離れて行ってもあの人(尊敬する人)が自分
    の事を思っていてくれると思うと元気になります。

作者・・源道済=みなもとのみちなり。~1019。筑前守・
    正五位下。

出典・・後拾遺和歌集・484。