*************** 名歌鑑賞 ****************


人もさぞ 我をおろかに 思ふらむ 我も人をば 
おろかにぞ見る
                 二条良基
             
(ひともさぞ われをおろかに おもうらん われも
 ひとをば おろかにぞみる)

意味・・世の人もさぞや私を愚か者だと思っているだろう。
    私もまた世の人を愚か者に見えることだ。

    「一銭の金にもならないようなことをして、愚か
    だなあ」
    「目先の利益しか見ない、もう少し先を見たなら
     なあ、愚かだなあ」
    
作者・・二条良基=にじょうのよしもと。1320~1388。
    北朝の天皇に仕える。太政大臣。

出典・・後普光院殿百首(岩波書店「中世和歌集・室町篇」)