七夕は 今や別るる 天の川 川霧立ちて
千鳥鳴くなり 紀貫之(きのつらゆき)
(たなばたは いまやわかるる あまのがわ かわぎり
たちて ちどりなくなり)
意味・・七夕は、今、いよいよ別れるのであろうか。
天の川には川霧が立って、千鳥の鳴いている
のが聞こえる。
川霧の中から聞こえる千鳥の声が、おのずか
ら、織女星(しょくじょせい)の忍び泣きを思
わせる・・。
注・・今や別るる=今いよいよ別れるのであろうか。
千鳥鳴くなり=千鳥が鳴いているのが聞こえる。
七夕伝説=こと座の1等星ベガは、中国・日本の七夕伝説
では織姫星(織女星)として知られている。織姫は天帝の
娘で、機織の上手な働き者の娘であった。夏彦星(彦星、
牽牛星)は、わし座のアルタイルである。夏彦もまた働き
者であり、天帝は二人の結婚を認めた。めでたく夫婦とな
ったが夫婦生活が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦
は牛を追わなくなった。このため天帝は怒り、二人を天の
川を隔てて引き離したが、年に1度、7月7日だけ天帝は会う
ことをゆるし、天の川にどこからかやってきたカササギが
橋を架けてくれ会うことができた。しかし7月7日に雨が降
ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができず夏彦
も彼女に会うことができない。星の逢引であることから、
七夕には星あい(星合い、星合)という別名がある。また、
この日に降る雨は催涙雨とも呼ばれる。催涙雨は織姫と夏彦
が流す涙といわれている。
作者・・紀貫之=866~945。古今集の中心的撰者で仮名
序を執筆。「土佐日記」の作者。
千鳥鳴くなり 紀貫之(きのつらゆき)
(たなばたは いまやわかるる あまのがわ かわぎり
たちて ちどりなくなり)
意味・・七夕は、今、いよいよ別れるのであろうか。
天の川には川霧が立って、千鳥の鳴いている
のが聞こえる。
川霧の中から聞こえる千鳥の声が、おのずか
ら、織女星(しょくじょせい)の忍び泣きを思
わせる・・。
注・・今や別るる=今いよいよ別れるのであろうか。
千鳥鳴くなり=千鳥が鳴いているのが聞こえる。
七夕伝説=こと座の1等星ベガは、中国・日本の七夕伝説
では織姫星(織女星)として知られている。織姫は天帝の
娘で、機織の上手な働き者の娘であった。夏彦星(彦星、
牽牛星)は、わし座のアルタイルである。夏彦もまた働き
者であり、天帝は二人の結婚を認めた。めでたく夫婦とな
ったが夫婦生活が楽しく、織姫は機を織らなくなり、夏彦
は牛を追わなくなった。このため天帝は怒り、二人を天の
川を隔てて引き離したが、年に1度、7月7日だけ天帝は会う
ことをゆるし、天の川にどこからかやってきたカササギが
橋を架けてくれ会うことができた。しかし7月7日に雨が降
ると天の川の水かさが増し、織姫は渡ることができず夏彦
も彼女に会うことができない。星の逢引であることから、
七夕には星あい(星合い、星合)という別名がある。また、
この日に降る雨は催涙雨とも呼ばれる。催涙雨は織姫と夏彦
が流す涙といわれている。
作者・・紀貫之=866~945。古今集の中心的撰者で仮名
序を執筆。「土佐日記」の作者。