心にも あらで憂き世に ながらへば 恋しかるべき
夜 半の月かな
三条院(さんじょういん)
(後拾遺和歌集・860、百人一首・68)
(こころにも あらでうきよに ながらえば こいし
かるべき よわのつきかな)
詞書・・病気になって帝位を去ろうと思っている
時分、明るい月を見て詠んだ歌。
意味・・心ならずも、この辛い世の中に生き長ら
えていたならば、今、この宮中で眺める
夜半の月も、恋しく思い出されるに違い
ないだろうなあ。
病気などの理由で、不本意ながらに退職
する時の気持ちであり、退職して収入の
ない将来の絶望的立場より今の時点を振
り返って見ると、病気をしてでも仕事を
している今が、不遇でも恋しくなるだろ
うなあ、という気持ちを詠んでいます。
注・・心にもあらで=自分の本意ではなく。早
く死んだほうがましだという気持ち。
憂き世=生きるのにつらい世。
ながらへば=生きながらているならば。
作者・・三条院=976~1017。三条天皇は眼病に
苦しみ、藤原道長に退位を画策され
帝位を去る。
夜 半の月かな
三条院(さんじょういん)
(後拾遺和歌集・860、百人一首・68)
(こころにも あらでうきよに ながらえば こいし
かるべき よわのつきかな)
詞書・・病気になって帝位を去ろうと思っている
時分、明るい月を見て詠んだ歌。
意味・・心ならずも、この辛い世の中に生き長ら
えていたならば、今、この宮中で眺める
夜半の月も、恋しく思い出されるに違い
ないだろうなあ。
病気などの理由で、不本意ながらに退職
する時の気持ちであり、退職して収入の
ない将来の絶望的立場より今の時点を振
り返って見ると、病気をしてでも仕事を
している今が、不遇でも恋しくなるだろ
うなあ、という気持ちを詠んでいます。
注・・心にもあらで=自分の本意ではなく。早
く死んだほうがましだという気持ち。
憂き世=生きるのにつらい世。
ながらへば=生きながらているならば。
作者・・三条院=976~1017。三条天皇は眼病に
苦しみ、藤原道長に退位を画策され
帝位を去る。