ひとりして 世をし尽くさば 高砂の 松のときはも
かひなかりけり
紀貫之(きのつらゆき)
(拾遺和歌集・1271)
(ひとりして よをしつくさば たかさごの まつの
ときわも かいなかりけり)
意味・・ただ一人で生き長らえ、寿命を全うしたと
しても、常緑で朽ちることのない高砂の松
のように、無為孤独でさびしくてたまらず、
なんの生き甲斐もないことだ。
老後の話相手のいない余生の寂しさを詠んでいます。
注・・世をし=「し」は上接する語を強調。「世」
は人生・寿命の意。
高砂=播磨(兵庫県)の歌枕。松はその景物
で老後の無為孤独の表象。
かひ=甲斐。値打ち、価値。
作者・・紀貫之=872頃~945頃。土佐守・従五位上。
古今集の撰者。「土佐日記」。
かひなかりけり
紀貫之(きのつらゆき)
(拾遺和歌集・1271)
(ひとりして よをしつくさば たかさごの まつの
ときわも かいなかりけり)
意味・・ただ一人で生き長らえ、寿命を全うしたと
しても、常緑で朽ちることのない高砂の松
のように、無為孤独でさびしくてたまらず、
なんの生き甲斐もないことだ。
老後の話相手のいない余生の寂しさを詠んでいます。
注・・世をし=「し」は上接する語を強調。「世」
は人生・寿命の意。
高砂=播磨(兵庫県)の歌枕。松はその景物
で老後の無為孤独の表象。
かひ=甲斐。値打ち、価値。
作者・・紀貫之=872頃~945頃。土佐守・従五位上。
古今集の撰者。「土佐日記」。