井を堀りて 今一尺で 出る水を 掘らずに出ぬと
いう人ぞ憂き
手島堵庵
(いをほりて いまいっしゃくで でるみずを ほらずに
でぬと いうひとぞうき)
意味・・井戸を掘り進めて行って、水になかなかたどり
着かない。もう水が出ないとあきらめてしまう。
こんな時、あと一尺(30cm)掘れば出るのに頑張
らないなんて、もったいない事だ。
だめと思った苦しい時がまさに頑張りどころ。
作者・・手島堵庵=てじまとあん。1718~1786。心学者。
石田梅岩に師事。
出典・・斉藤亜加里「道歌から知る美しい生き方」。