*************** 名歌鑑賞 **************
隅々に残る寒さやうめの花
与謝蕪村
与謝蕪村
(すみずみに のこるさむさや うめのはな)
詞書・・すりこ木で重箱を洗ふごとくせよとは、政
(まつりごと)の厳刻なるをいましめ給ふ。
賢き御代の春にあふて。
(まつりごと)の厳刻なるをいましめ給ふ。
賢き御代の春にあふて。
意味・・春になって、梅が開花したとはいえ、冬の
寒さが世間のあちらこちらに残っている。
寒さが世間のあちらこちらに残っている。
世間隈なく春なれかしと仁政を期する寓意
句です。
句です。
注・・すりこ木で重箱を洗ふ=大井利勝による戒
めの言葉「丸き木にて角なる器の中をか
きまわす如くにあれば事よき事なり。丸
き器の内をまはす如く隅々まで探せば事
の害出来候ぞ」による。
めの言葉「丸き木にて角なる器の中をか
きまわす如くにあれば事よき事なり。丸
き器の内をまはす如く隅々まで探せば事
の害出来候ぞ」による。
賢き御代=新しい帝の治政。
作者・・与謝蕪村=よさぶそん。1716~1783。南宗
画の大家。
出典・・蕪村全句集・126。
画の大家。
出典・・蕪村全句集・126。