***************** 名歌鑑賞 ****************
ぬばたまの その夜の月夜 今日までに 吾は忘れず
間なくし念へば
河内百枝娘子
間なくし念へば
河内百枝娘子
(ぬばたまの そのよのつくよ きょうまでに われは
わすれず まなくしもえは)
わすれず まなくしもえは)
詞書・・河内百枝娘子、大伴家持に贈った歌。
意味・・あなたに逢ったのは、月の美しい夜でした。私は、
あの夜の月を今日の日まで決して忘れてはいませ
ん。なぜって、あの時からずっと今日まで、その
美しい月を絶え間なく思い続けていますので。
あの夜の月を今日の日まで決して忘れてはいませ
ん。なぜって、あの時からずっと今日まで、その
美しい月を絶え間なく思い続けていますので。
片思いであっても、一緒に見た月は美しい思い出
となるでしょう。
となるでしょう。
注・・ぬばたまの=「夜」の枕詞。
月夜=今でいう「月夜」ではなく「月」そのもの
をさす。
間なくし念へば=絶え間なく思っているからこそ。
月夜=今でいう「月夜」ではなく「月」そのもの
をさす。
間なくし念へば=絶え間なく思っているからこそ。
作者・・河内百枝娘子=かわちのももえおとめ。伝未詳。
出典・・万葉集・702。