*************** 名歌鑑賞 **************
夕月夜 心もしのに 白露の 置くこの庭に
こほろぎ鳴くも
湯原王
こほろぎ鳴くも
湯原王
(ゆうづくよ こころもしのに しらつゆの おく
このにわに こおろぎなくも)
このにわに こおろぎなくも)
意味・・月の出ている夕暮れ、心がしんみりするよう
に、庭の草にしっとりと白露が置いている。
さらに寂しさを添えるように秋の虫が鳴いて
いる。
に、庭の草にしっとりと白露が置いている。
さらに寂しさを添えるように秋の虫が鳴いて
いる。
注・・心もしのに=心がうちしおれるばかりに。
こほろぎ=秋鳴く虫のすべてをいう。
こほろぎ=秋鳴く虫のすべてをいう。
作者・・湯原王=ゆはらのおおきみ。生没年未詳。
志貴の皇子の子。
志貴の皇子の子。
出典・・万葉集・1552。