はやき瀬に たたぬばかりぞ 水車 われも憂き世に
めぐるとを知れ
僧正行尊
(はやきせに たたぬばかりぞ みずぐるま われも
うきよに めぐるとをしれ)
意味・・流れの早い瀬に立っていないだけのことだ。
水車よ、私もこの憂き世の中でせわしく廻
っていると知ってくれ。
休む事無く回り続ける水車と、憂き世に暇
なく働き続けるわが身との共通性を詠んだ
歌です。
注・・憂き世にめぐる=俗世の中を右往左往しつつ
生き長らえる。
作者・・僧正行尊=ぞうしょうぎょうそん。1055~
1135。大僧正。