おきのいて 身を焼くよりも 悲しきは 都島べの 
別れなりけり
                   小野小町

(おきのいて みをやくよりも かなしきは みやこじま
 べの わかれなりけり)

意味・・炭火がくっついて身体を焼くよりももっと悲しい
    のは、都へ行くあなたと、島辺に残る私との別れ
    でございます。
 
    奥州にいる女が、都に帰る男との別離を悲しんで、
    奥(おき)の井の都島という所で酒を飲ましながら
    詠んだ歌てす。

 注・・おきのいて=「奥の井」という地名に、「熾き(お
     き、赤くおこっている炭火)の居て」を掛ける。
    都島べ=「都島のほとり」の意だか、男は「都」
     に帰り、女は「島」に残る、の意を掛ける。

作者・・小野小町=おののこまち。833頃~876頃。六歌
    仙の一人。美人伝説で有名。
 
出典・・古今和歌集・1104。