*************** 名歌鑑賞 ****************

友ほしく 何おもひけむ 歌といひ 書という友
ある我にして
                 橘曙覧

(ともほしく なにおもいけん うたといい ふみ
 というとも あるわれにして)

意味・・寂しくなり、どうして友達が欲しいと思った
    のだろう。私には、歌詠みとか本という友達
    がありながら。

    悩みを聞いてくれる友、喜びを分かち合える
    友、それは本であり歌を詠むことである。

 注・・何おもひけん=どうして思ったのだろう。
    にして=・・でありながら。

作者・・橘曙覧=たちばなあけみ。1812~1868。越前
    国福井(今の福井市)の紙商の長男。家業を異母
    弟に譲って隠棲。歌集「志濃夫廼舎」。

出典・・岩波文庫「橘曙覧全歌集」。