山鳥の ほろほろと鳴く 声聞けば 父かとぞ思ふ 
母かとぞ思ふ
                 行基菩薩
            
(やまどりの ほろほろとなく こえきけば ちちかとぞ
 おもう ははかとぞおもう)

意味・・山鳥がほろほろと鳴く声を聞いていると、父が
    呼ぶ声かとも母が呼ぶ声かとも思われまことに
    なつかしい。

    今は亡き父や母の慈愛をしのぶ歌です。

 注・・山鳥=キジ科の野鳥。

作者・・行基菩薩=ぎょうきぼさつ。668~749。大僧正。

出典・・玉葉和歌集。