一夜寝ば 明日は明日とて 新しき 日の照るらむを
何か嘆かむ
                 半田良平 

(いちやねば あすはあすとて あたらしき ひのてる
 らんを なにかなげかん)

意味・・つらい苦しいことの連続の日だか、一晩寝たら
    明日は明日で新しい日が照るであろう。だから
    どうして嘆いたりしょうか。    
 
    作者には三人の息子がいた。昭和17年に次男を
    昭和18年に長男を肺結核で失う。昭和20年には
    三男を戦死で失い、自分も肋膜を病んで病臥し
    ていた。この頃に詠んだ歌です。明るさのない
    苦難の続く日々であるが、それでも明日を信じ
    て「新しき日の照る明日」と希望を持って生き
    抜く。「明日は明日の風が吹く」明日は明日で
    なるようになるのだから、くよくよしても始ま
    らない。嘆いたりはしないぞ。

作者・・半田良平=はんだりょうへい。1887~1945。
     生涯私立東京中学に勤務。窪田空穂に師事。
     
出典・・歌集「幸木」。