いしばしる 滝なくもがな 桜花 手折りてもこむ
見ぬ人のため
                詠み人しらず
                
(いしばしる たきなくもがな さくらばな たおりても
 こん みぬひとのため)

意味・・ほとばしり流れる急流がなければよいのになあ。
    あの川向こうの桜の花を折り取って来ようものを。
    この美しい桜を見ない人のために。

 注・・いしばしる=滝の枕詞。流水が岩にぶつかり激
     しく飛沫をあげること。
    滝=急流。
    なくもがな=願望を表す。なければいいのに。

出典・・古今和歌集・54。