見てあれば 一葉先ず落ち また落ちぬ 何思ふとや
夕日の大樹
                   若山牧水 

(みてあれば ひとはまずおち またおちぬ なにおもう
 とや ゆうひのだいき)

意味・・見ていると一つの葉が落ち、続いてまた一葉
    落ちた。こうして樹は次々とその葉を落とし
    てゆく。夕日を浴びて立っているこの大樹は
    何を思ってこうして葉を落とし続けるのだろ
    う。

    木枯らしのように、外の力で葉が落とされる
     のではなく、自らの意思によって葉を振るっ
     ている。そこに牧水は大樹の知恵を見、自然
     のたくましさを感じています。

作者・・若山牧水=わかやまぼくすい。1885~1928。
     早稲田大学卒。尾上柴舟に師事。

出典・・家集「別離」。