残しおく そのみどり子の 心こそ 思ひやられて
悲しかりけり
荒木たし
(のこしおく そのみどりこの こころこそ おもい
やられて かなしかりけり)
意味・・自分は殺されて死んで逝くが、残された
子を思うと、気が狂うほど心配で哀しい。
辞世の歌です。殺される前に、乳母に託
して逃がした一歳の息子を案じて詠んだ
歌です。その後斬首された。
作者・・荒木たし=あらきたし。1558~1579。
21歳。摂津(大阪と兵庫の一部)有岡城主・
荒木村重の妻。織田信長により、家臣と
共に京都六条河原で斬首された。
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