もみぢ葉の 流れてとまる 水門には 紅深き
波や立つらむ
素性法師
(もみじばの ながれてとまる みなとには くれない
ふかき なみやたつらん)
意味・・(龍田川にはもみじ葉が流れているが)もみじ葉の
流れて行き着く河口では、(もみじ葉がたまって)
紅色の濃い波が立っているであろうか。
屏風に、龍田川に紅葉が流れているさまを描いて
あったのを題として詠んだものです。
注・・とまる=泊まる。行き着く所。
水門(みなと)=川や海などの水の出入り口。
作者・・素性法師=909年頃没。僧正遍照の子。
出典・・古今和歌集・293。
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