おもふどち 春の山べに うちむれて そこともいはぬ 
旅寝してしが        
                  素性法師
 
(おもうどち はるのやまべに うちむれて そこともいわぬ
 たびねしてしが)

意味・・親しい仲間同士で、春の山辺に連れ立って遊びに
    行き、どこというあても定めないで気の向くまま
    の旅寝をしたいものだなあ。

 注・・おもふどち=親しい仲間同士。
    そことも=どことも決めないで。
    しが=実現できないがもし可能なら・・したい。

作者・・素性法師=そせいほうし。909年頃没。遍照の子。

出典・・古今和歌集・126。